愛姫



ノディアを見るなり大きな扉の両側に立っていた召し使いが扉を開けた。




グッとノディアはユアの腰に腕を回した。




「きゃ・・・っ」




チカチカと光る広間にノディアが表れると視線が集まる。




・・・・こ、怖・・・・。




「ユア、胸をはれ」




「・・・で、でも・・・」




品定めをしているかのような視線。




冷たい視線は嫌い。




ジワリと涙が浮かぶ。




泣いちゃダメ。




泣いちゃダメ・・・・。




するといきなりユアの顔の前にノディアの顔が近づく。




ペロッと涙を舐めた。




「!!!???」




「泣くな。俺がいる」




ノディアに囁かれる。



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