溺愛中なんです。
─ 放課後
「慶介!久々にカラオケ行かねー?」
「行く行く!」
泰地に誘われてOKした。
今日、暇だったんだよ!
「男3人かよ?」
遊星は物足りなさそうに言う。
確かに。
…あっ!雪姫誘おー♪
雪姫の席を見たけど…いない。
帰っちゃったかなぁ。
あ、高田いるじゃん。
「おーい」
「ん?あ…雨宮くん」
「雪姫帰った?」
「ううん。呼び出しー」
「呼び出し!?男?」
「うん」
高田はあっさりそう言った。
嘘だろ〜…。
絶対告られてるよな。
OKしたらどうしよ。
そんな心配をしていたとき、
「ゆ、雪姫!」
「…げ。何?」
「こ…ここ告白、されたのか!?」
雪姫の肩を掴んで動揺丸出しで聞いた。
「だったら何?」
俺に掴まれていた手をサッと払い、
机の横にかかっているカバンを取った。
「帰ろ、葉月ちゃん」
「うん」
え!?
ちょ、ちょっと待てよ!!