溺愛中なんです。


雪姫と教室まで歩いていると

近くから聞こえる声。


「南さん、可愛いよな〜」

「学校1だぜ?当たり前じゃん」


ムカつく。

雪姫の可愛さは俺だけが

知ってればいいのに。


「でもさ、雨宮と付き合ってんじゃね?」

「あ、それ聞いたことある」

「いっつも一緒にいるしな」


嬉しいこと言ってくれんじゃねぇか♪

噂だけどな(泣)

ほんとのとこは超嫌われてます。




─ 授業中


俺の席は雪姫の斜め後ろで一番窓側。

この席、やばい。

雪姫をじっくり見れる。

…変態とか言うな。


つーかマジ可愛いなぁ…。

白くてツルッツルな肌。

短いスカートから見える細い脚。

シャーペンが綺麗にサラサラと動く。


「…や!…あ…み…や!……雨宮!!」

「え?あ…なんすか」


ったく…雪姫を観察してたのに。


「この問題解いてみろ」

「え〜無理っす。聞いてませんでしたー」


適当に答える。

てか問題も見てないし。


「…はぁ。南、答えてくれるか」

「はい」


雪姫はガタッと立ち上がり、

黒板に向かった。


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