13回目の好き
吉崎奈緒 Side
2泊3日のキャンプも終わり、私は母校の屋上へと来ていた。
思い出の懐かしい空を見ながら、色んなことを思っていた。
ガチャ、
恭先生:「奈緒、どうしたんだ?ここにくるなんて珍しいな!」
いつものようににっと笑う高木先生に、にっと笑顔を見せる。
「恭先生に言いたいことが2つあるんです!聞いてくれますか?」
恭先生:「ん?ああ!聞くよ!」
ドカッとその場に座って私の手をひく。
私は恭先生の手に引かれて先生の隣へ座った。
「1つ目は…私の、夢なんですけど…。」
恭先生:「夢?…教師になるのか?」
「ん〜、先生は先生なんですけど…小さな、個別の塾を開きたいなって思って…。」
チラッと、恭先生の反応を見ると、恭先生はフウッと胸を撫で下ろした。
恭先生:「良かった!俺も手伝うよ。男子生徒は呼ぶなよ?」
「そんなの出来ないですよ?(笑)」
恭先生:「でも、学校の教師よりはまだマシか…。」
「私の授業ってそんなに下手くそでしたか?!」
恭先生:「いや!違う…。授業のことより…、男子に嫉妬してしまう俺の気持ちを分かってくれ…。」