13回目の好き



「どこが分からないんです?」



本当に教わりに来たのか?



野中さん:「ぜぇんぶ分からな〜い。」


「例えばどこですか?」


新山:「ここ?」


そう言った新山が俺の胸を指す。

「…?」


羽鳥:「やだ、三浦先生って結構鈍感?」



何が言いたいんだ?



新山:「三浦先生の心が分からないです。」



ゾゾゾッと背中に寒気がした。


「勉強しないなら帰りなさい…。」


野中:「三浦先生ってぇ、どんな子に弱いのぉ〜?やっぱぁ、くそ真面目な子とかぁ?」


羽鳥:「勉強するフリして三浦先生に近付く奴とか?(笑)」


新山:「夏休みや放課後、まーいにち押しかけてくる奴〜?」


何が言いたいんだ?


それは杉野のこと言ってるのか?



「何が言いたい?」



野中:「べっつにぃ〜。」


羽鳥:「まぁいいや。私バイトあるから帰るわ!」


新山:「じゃあもういいや!三浦先生、また教えて下さいね〜。」



そう言って3人は出て行く。




何も教えていないだろう。


何だか、嫌な予感がするな。




新山達と杉野、仲良かったか?



けどあの言い方は、かなり意味深だな。




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