13回目の好き



高木先生:「俺は、それじゃぁ駄目だと思うんですよ。…原因を見付け、イジメる側とイジメられる側の言い分を聞いて判断を下す。」



「確かに、…それは大切ですが…。もし手遅れになってしまったら?」



高木先生:「現時点でもう手遅れです。滝沢先生は気付いていない、他の職員でさえ、いつもの日常を送っている。事は、もう起きているんです。」


そう言うと、顎に右手を当てて、足を組み考え出す高木先生。



「…分かるんですか?…何かそのような現場を見たとか…?」



高木先生:「俺は、結構周りの話声を聞いてしまうんですよね!ほら、生徒って、俺ら教師に内緒にすること多いでしょう?」


そんな注意深く聞いたこともなかったし、生徒ひとりひとり見ていられない。



高木先生:「…俺は、生徒の気持ちだけは守りたいんです…。」


「…しかし、どうやって…。」



高木先生:「タイミングを見ます。…とりあえず、証拠を見付け、何かこう…そういう現場に俺が辿り着ければ…。」



"今は証拠がなさすぎる"そう言ってウーンッと考え込む高木先生。








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