13回目の好き

闘い





杉野 巫 Side




新山さん達の睨みを受けながら1組の教室前の廊下を通る。



けど、前にガツンと言われてから、噂が広まってるだけで特に直接的な攻撃は受けてない。


だからと言って、学校に行きたくないと思ってしまうのは、結構、精神的に受けてるんだと、実感する。



このまま、何事もなく、噂も消えてくれれば…



こんなに人の目を気にして学校に来る必要もなくなるのにな…。



はぁっとため息をついて、自分のクラスに入る。


ヤヨッチャン:「みっこ!おはよう!」


「あ…ヤヨッチャン、おはよう!」

そう変わらないヤヨッチャンの笑顔にホッとする。


噂が広まったって、私は三浦先生が好き。


ただ…もう化学準備室に行けないのが凄く悲しくて。


行けない…なんて、新山さん達が怖いんだよね、情けないな私。


行きたくない学校に行けるのもきっとヤヨッチャンや本石君に高木先生、…何よりも三浦先生がいるからなんだけど…。


ただ…ひとつ気になるのは川中さん。


私がこうして噂だけで終わってるのは、新山さん達のターゲットは川中さんだから。



でも…


< 182 / 266 >

この作品をシェア

pagetop