13回目の好き
三浦先生の視線と私の視線が重なり合う。
たった3秒くらいだった…
だけど凄く不思議な空間の中にワープしたような感覚になった。
三浦先生:「あ…いや、…すまない…。…また…宿題持って来なさい。…さよなら。」
「あ…はい、ええと、はい…。さ、さよなら…―。」
慌ててそう言って走って、バタンッとドアを閉める。
ドキドキドキドキと
あとから追い掛けてくるように胸が激しくなる。
何―…?
野中さん:「あれぇ〜?杉野さん?」
げっ!!
化学準備室のドアの前で固まっていたせいで、準備室に来た新山さん達とばったり出会ってしまった。
新山さん:「まぁた、三浦先生のとこ来てるし…。」
羽鳥さん:「つか、言わなかったっけ?もう会いに行くなって…。」
「…高木先生にプリント渡すように頼ま…」
野中さん:「うーるさーい〜。」
話してる途中で、野中さんが耳をふさいで遮る。
新山さん:「それ言い訳だから。」