13回目の好き
俺の周りで、教室内の生徒が小声で「やばい。本石君と巫ちゃんってそういう関係?」なんて話し出す。
牧野:「こらぁ!本石、離れなさいよ!」
本石:「聞いてくれ!!!」
杉野:「ぎ、聞くから!ちょ、ちょっと…」
グイッ
っと気付けば俺は杉野から本石の体を引き離していた。
杉野:「み、三浦先生…。」
本石:「…。…何でスか先生?」
ガラッ―
高木先生:「ほらー!席座れよー?帰りのHR始めるぞー…ってあれ?三浦先生、…?」
何してんだ俺は、慌てて、本石の問いに答えず、高木先生にペコッと挨拶して教室を出た。
ダメだ。腹が立ってしまう。
あんなに抱きしめやがって。
本石の腕に抱きしめられているその光景が頭から離れない。
自分の頭をくしゃっとする。
ったく本当に、何してるんだ俺は…。
"本石君と巫ちゃんってそういう関係?"
そう言った生徒の声にザワザワと掻き立てる何か。
それにしても、
抱きしめすぎだ!!!