13回目の好き







「よいしょ、っ!!わわっ!!!」

三浦先生:「危ない!」


グラッと段ボールを持ったまま体制を崩して、倒れそうになり思わず目を閉じてしまう。



ドサーッと、プリントの散らばる音と、三浦先生の「いたたた、」と言う声。



あれ痛くない、と思い目を開けると




棚にもたれて座る三浦先生の上に乗っかる私。




ぎゃぁ!!!!!





あまりに驚き、あまりに恥ずかしく、心の中でそう叫んでから慌てて、声に出す。



「すすすす、すいませんっ!!すぐ、どきます!!!」




私ってば私ってば私ってば!!!

もう、何やらかしてんの!

泣きそう〜!!



カァァっと体中が熱くなり慌てて、三浦先生の体からはなれようとしたとき、



グイッ




え!?




驚きのあまり、三浦先生に引き寄せられたことを把握出来ずに固まる。




三浦先生:「…報告だったとしても…あんな皆の前で抱きしめられるなんて。…杉野、隙が多いんじゃないか?」


そう耳元で話す三浦先生に意識が飛びそうになる。


私の背中に感じる、三浦先生が抱きしめる感覚が、私の心臓を激しく動かす。



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