13回目の好き




そんな恭先生の姿に思わず笑ってしまう。



恭先生:「はぁ。とりあえず、出てくる。」



そう言ってリビングを出て玄関へ向かう恭先生の後ろ姿にまた不安になる。




生徒思いなのは恭先生の凄く良い所なんだけど…。




野中さん:「こんばんわぁ〜!高木っち!」


恭先生が玄関を開けると同時に、野中さんの大きな声が、私にまで届く。


その声に、やっぱり…。と思いながらグツグツと具材を煮込み始める。



恭先生:「やっぱりお前らか!もう来るなって言ってるだろうが!」


羽鳥さん:「いいじゃん。つかさ、今日は入れてよ中!」


恭先生:「だめ!絶対入るな。」


新山さん:「高木先生に相談したいの!話聞いてよ先生〜。」


恭先生:「聞く聞く!けど、学校でな。俺はいま勤務外なの!」



そんなやり取りが何十分も続く。




新山さん達のことは、恭先生やミッチャンから聞いていて良く知ってる。



無事、解決したのは良しとして、恭先生のマンションを調べた挙げ句、何度もやって来る。




私の不安要素は、これ。




恭先生は優しいから…。生徒にすぐ好かれちゃうし、…。





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