13回目の好き




「どうせ、個人情報だとか、君には関係ないですーっとか、言うの、分かってますから…。」




そう頬を膨らませて嫌みに言うと少し困ったように笑う三浦先生。



三浦先生:「…、30です。」



さ、さんじゅー!!?


ってことは、私は今18だから…


1、2、3、4………



三浦先生:「…暗算くらい、頭の中で出来ないのか(笑)12歳差ですね。」



そう指で必死に計算していた私に気付かれて、恥ずかしくなってしまう。



歳の差計算してたのばれてた。


カァっと熱くなり、そんな自分を隠そうとプリントの間違った所を書き直す。






三浦先生:「今年も、もう君に会うのは最後ですね。」



そうボソッと呟いた三浦先生に驚いて、「え?」と顔を上げて聞き返すと、



三浦先生:「いえ、何でもありません。」


そう言って、また…窓の方へと視線を移す。



「冬休みも遊びに来ていいですか?」



そう言ってみる。…だって"最後"なんて嫌だよ。



三浦先生は窓の方を向きながら、「ああ。」っと答えた。



それが嬉しくて嬉しくて。



吉崎先生と高木先生に伝えたいっ。




< 227 / 266 >

この作品をシェア

pagetop