13回目の好き






三浦先生:「何をニヤついているんだ?(笑)…早く直しなさい。」


いつの間にか私の方を見ていた三浦先生にそう言われてまた恥ずかしくなってしまう。



でも、嬉しいんだよ。


迷惑じゃないんだって思えて。


ああ、言いたいよ。吉崎先生と高木先生に言いたい!


冬休みも三浦先生に会いに行けるって…。



「今日、電話しようかなぁ!」


思わず心の声が零れる。


三浦先生:「誰に?」



「吉ざ…あ、…た、高木先生です!高木先生に!」


あははっと笑いながら、ごまかす。



どうしても、吉崎先生の名前が出せない。


三浦先生の好きな人だから。



凄く前に見せた、吉崎先生にしか見せないあの顔、しちゃうんじゃないかって。



嫌なんだ。…吉崎先生にヤキモチ焼いちゃうから。



嫌なんだ…。


そう思い、ペンを動かし始めた私の手を、大きな優しい手が包み込む。



!!?


その手が三浦先生の手だってすぐに分かって、驚いて顔をあげると、目の前に三浦先生。


三浦先生:「俺には…電話してくれないんですか?」



ドキンッと心臓が飛び跳ねる。









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