13回目の好き





吉崎:「三浦先生、恭先生の部屋空いてるんで、良かったらどうぞ。」

そう言って、吉崎は高木先生に布団を被せる。


「ああ、俺はソファーでも大丈夫です。さっき借りた本の続きを少し読んで寝ます。」


吉崎:「そうですか、じゃあ布団をもう1枚置いておきますね。おやすみなさい。」


そう言って吉崎は部屋に入っていった。



ふぅっと息をつき、ソファーに腰を下ろす。







何をしているんだ。





俺は杉野にキスをしようとした。



そのことが頭から離れない。





もう伝えてしまいそうなんだ。




"好きだ"と言いたくなるんだ。





酒か?





どうにもならない。




俺はきっと



君の卒業が待ちきれないんだ。











教師と生徒である限り、君の"好き"に答えたら…








その関係は、ただ君を苦しめるだけだ。







もう…







君を





泣かせたくないんだ…。









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