13回目の好き




吉崎 奈緒Side




教育実習3日目。


カチャッと屋上のドアを開けると懐かしい青空の下に恭先生の後ろ姿。


私が高校時代の時は、この屋上で毎日恭先生と真梨奈たちとお昼、食べてたっけ。


思い出の空…なんだよね。



恭先生:「お!飯か!?」


ストンッと先生の横に座ると私に気付いた先生がニッと笑う。


「はい。やっぱりここで食べるのが美味しいです!」


2つ持って来ていたお弁当をひとつ恭先生に渡す。


恭先生:「お!!サンキュ♪吉崎先生(笑)」


「あはは!何か変な感じです。」


吉崎先生なんて呼ばれてるなんて…。


隣でお弁当を開けてガツガツ食べる恭先生に思わずふふっと笑う。

恭先生:「どうだ?実習慣れてきたか?」


卵焼きをパクッと食べながら恭先生が聞く。


「…うーん…少しだけ。まだちょっと緊張します。」


恭先生:「ま、初めはそんなものだからな!明日か明後日あたり、奈緒に授業してもらうから!」


「ええ!?」



実習始まってすぐは恭先生が見本となって授業をしてたけど…


遂に私の番が来たっ!




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