13回目の好き
って、ええええええっ!
「知ってる」って、
また、前みたいに、「そういうのはよしてくれ」なんて言われるのかと…
その前なんて私の告白、覚えてもらえなかったのに…
「知ってる」だって!
それが、何だか嬉しくて嬉しくて口元が緩む…。
…。あれ、でも先生、私の気持ち知ってて……
「…何か先生、意地悪いです。」
ムッとしてガタッと立ち上がり背中を向ける。
三浦先生:「ははは、杉野は表情がコロコロ変わるのな。(笑)」
「―なっ!!」
クルッと振り返ると、三浦先生はプリントを1枚私に渡す。
三浦先生:「宿題。」
「う…。はい‥、頑張ります。今日はありがとうございました。」
そう言って、化学準備室を出た。
三浦先生って、実は鬼?
パタンと閉じられたドアの前でそんなことを思い、歩きだす。
意地悪な先生も、優しく笑う先生も私は初めて見る先生ばかり。
吉崎先生を見る先生も…
ギュッと胸が締め付けられる。
吉崎先生は三浦先生のこと、どうおもってるのかな。