13回目の好き
三浦先生:「杉野は真っ直ぐ言うからな…。それが…迷惑だとは思っていません。…ほら、この前の教科書の問題、出来たんですか?」
カタンと机に座った三浦先生は、いつもの先生に戻ってそう言う。
迷惑だと思ってないって…それがあまりにも嬉しくて、同時にホッとした。
「…あ、ええっと…(1)は出来たんですが…(2)の途中から分からなくて…。」
「そうか。」と三浦先生は一言言って、(2)を教えてくれた。
一通り解き終わって、時計を見る三浦先生に質問する。
「三浦先生って何で教師になったんですか?」
何となく気になった私は、多分『今は関係ないでしょう』なんて言われるだろうななんて思い聞いてみた。
三浦先生:「……。まぁ…今は関係のないことでしょう。」
見事に的中しガクッと肩を落とす反面、三浦先生のこと分かってきたのかな、なんてポジティブな気持ちが混ざり合う。
1年生の内容を復習し、宿題のプリントを渡される。
疲れた……、
グテッと机に頬をつける私を見て三浦先生が口を開く。
三浦先生:「今日はここまでか…。今の授業内容まで追いつくことが目標ですよ。」