My sweet home
ハルとしばらくリビングで話していると、再び家のチャイムが鳴った。



「ただいま~」

「あ!
 翔、おかえり~。 あのね~…」


 ちゅっ♪


翔はいつも帰ってきたら、真っ先にキスをしてくれてた。



「…アツイねぇ~」

「ゲッ?!
 何でハルがここにいんのッ!」

「だからぁ!
 私が、今、言おうとしたのにいっ!!」

「うわぁ~、マジ今恥ぃ~…」

「プッ。
 アハハ…!
 じゃぁ。 オレ帰るわ~」

「え?!
 何か用があったんじゃないの?」

「いや、ただ近く通っただけだから」

「そっ?
 じゃ、気をつけてな?」

「あぁ!」



  …バタン。


ハルを玄関で見送った後、翔は私を後ろから抱きしめてくれる。



「ごめんな。
 いつも待たせてばかりで」


その腕はいつもよりも強くって、


「……痛いよ? 翔っ!」


とても温かくって、


「しばらくこうしてても、いい?」

「…うん?」


そのぬくもりが、いつもよりも沢山私を癒してくれた。
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