イジワル王太子と政略結婚!?
パーティー用のドレスに着替えて部屋を出ると、シーナが腕を組んで壁にもたれて立っていた。



『どうだった?ドレスは』

「まぁ…よかったわよ」

『何だよ、その不満そうな返事』


シーナは私に近づいて顔を覗き込む。



『せっかく俺が選んでやったのに』

「えっ?シーナが選んだの!?」

『そうだよ。ちんちくりんなお前もそれなりに見えるようなドレスをな』



まただわ…


普段誰にも見せない“悪”の笑顔を向ける。


どうして私にはそんな意地悪なことしか言えないのよっ!?


てゆうか、ちんちくりんってアンタねぇ…!

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