イジワル王太子と政略結婚!?
「…よく花嫁をそんなふうにけなせるわね!」

『俺にとって“ちんちくりん”は小さくて可愛いって意味なんだけど?』


意地悪なことを言ったかと思うと、目を細めてにこっと笑う。



コイツ…!


私の前では飴とムチを心得てる、この男。



幼い頃からずっと一緒に育ってきた私しか、シーナの本当の姿を知らない。


皆が知ったらどうなることか…。




『さぁ、早く行くぞ。皆お待ちかねだぜ』

「…わかってる」


私は無理やり手をひかれて、パーティーの会場となっているシーナのお城へと向かった。



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