イジワル王太子と政略結婚!?
「ねぇ…最後のお願い聞いてくれる?」

『いいわよ!なに?』

「この髪飾りを小さくしてほしいの」


ウィンクルはぽかんとして首をかしげる。



『なんで!?もっとイイことじゃなくていいの?』

「いーの。だからお願い!」

『…わかった』


怪訝そうな顔をしながら、髪飾りに魔法をかける。



『このくらい?』

「んーもっと小さく…」

『えッ、まだ!?』

『まだまだ』


何回か繰り返して、やっとちょうど良い大きさになった。


『こんなに小さくしちゃってどうすんのさ?』


不思議そうにしているウィンクルに、私はその髪飾りを手渡した。

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