イジワル王太子と政略結婚!?
シーナは綺麗な笑顔を見せた。


そして、自然にゆっくりとお互いの顔が近づいて……



──コンコン。


『リリィ、いるのか?』

「っ!?」


ドアをノックすると同時に、お父様の声がした。


キスする寸前で、私たちは反射的にぱっと離れる。


「あっ…は、はいっ!?」

『やっぱりここにいたか!入るぞ?』



どぎまぎしながら、とりあえず髪の毛やドレスを直してみる。


その時になって気づいた。


ドレスも全く汚れてないし、髪のセットも綺麗なまま。


ということは……


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