イジワル王太子と政略結婚!?
闇に潜む魔物
木々の隙間からオレンジの夕日が射し込む中を、悶々とした気持ちで歩く。
さっきのシーナの言葉を思い出しながら。
「何が“手は出さない”よ…」
今まで何度も手を出そうとした人が言っても、説得力ゼロなのよ!
この間のパーティーの時もそうだったけど…
私たちの他に誰もいなくなると、いつの間にかアイツは羊から狼に変身してる。
お城だろうが庭だろうが、お構いなしでキスしようとしてくるんだもん。
『お前はもう俺のものだって決まってるんだ。だから俺の好きなようにする』
これがアイツの言い分。
私はモノじゃないっつーの!