5人の王子様☆
行きたくないと
思っても、
すぐ朝になってしまう。
遂に一睡もしないまま、
望月さんが迎えに来てくれる時間に
なってしまった。
只今、午前9時。
玄関の前で待っていると、赤い軽自動車がキッと止まった。
「君が友愛ちゃん?」
「はい…って…え?」
何と出てきたのは
綺麗な男の人。
髪は長めで結んで
あって、ほんと、
女の人みたいに綺麗な顔で、身長も高くて。
「あ…あの?
望月…さん?」
「そうだよ~?
あ、俺は望月透!
望月家長男☆
ついでに俺んち、
五人兄弟だから~!」
えっ!?
五人兄弟!?
多くね!?
思わず一人ツッコミ。
てか長男だったのね。
ご主人にしちゃ、
若いと思ったけど…。
「でも、友愛ちゃんみたいな可愛い女の子でよかったよ~。
男だけじゃむさいからね~!」
「可愛くなんかっ…ん…?男だけ…?」
「ああ、俺んち、
全員男」
な、な、何ですと--っ!?!?