紳士的なLady*Another
▼早川千波の場合

修羅場アッドロラート




どうしてこんな事になったの……。


ある夕方の、部活帰り。
いつものように、私は剣ちゃんと鈴音ちゃんと帰ってきていた。


家に帰っても何もする事がないし、鈴音ちゃんが休んでいた時に進んだ授業分の課題が分からないと言ったから、何故か剣ちゃんの家にお邪魔して、それを教える事になった。



ーーここまでは良かったのだ。




駅からのんびりと歩いてきて、もうすぐ剣ちゃんの家、というところだった。





「ちょっと剣夜!この前一緒にカフェに居た子誰なの?!」

「何度も同じ事言わせんなよ。ただの後輩だって」

「嘘!!じゃあ何でその子のアパートに入っていったのよ!私見たんだから!」




数十メートル先から聴こえる、女の人のヒステリック気味な声と、


あからさまにうんざりと言わんばかりの呆れを含んだ声の、剣夜さんが居た。


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