紳士的なLady*Another
生徒会室に戻ると、机の上に散らばっていたプリントがきっちりまとめられていた。
私の分の書類もきちんとホチキスで綴じられている。
積み上げられた書類の隣に、小さなメモが一つ。
「部活に戻る。後は学年とクラスごとに分けて箱の中に入れておいてくれ。今日も手伝ってくれて有難う。 榊」
男子かと思うほどの丁寧な字で、そう書いてあった。
指の怪我のことについて触れていないのが、ちょっとだけ寂しいけれど、いつも手伝っていることを知っていたのが、嬉しかった。
メモをもう1回読み直して、小さく笑う。
これは持って帰っておこう。
「さてと、じゃあやろうかなー」
ぐっと肩を伸ばし、「1年」、「2年」、「3年」と分けられた箱に手を伸ばし、書類を詰め始めた。