悪魔
彼は、はにかみながら微笑んだ。

「私、今が人生で一番幸せかも…」

「……え…。」

「本当に…幸せ…」

少女はそう言って、花火を見上げた。
花火の光で照らされた少女の頬には、一筋の涙がうかがえた。

彼は、少女の手をソッと握り、花火が終わるまで、無言で肩を並べて花火を眺めていた。









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