悪魔

少女はおやすみと言って、数分後にぐっすりと寝てしまった。

彼は空腹感により、なかなか寝つくことができなかった。

けれど、夜奈の寝顔を見ながら(暗闇でも見える)ゆっくりと眠りについた。



午前 6時28分…
彼は目が覚めた。
隣のベッドに目をやると、夜奈の無防備な寝顔が目に入った。
少女は、小さく寝息をたてて幸せそうな顔をして寝ていた。
昨日、少女の涙を見て、衝動的に手を握ってしまった。
何故なのだろうか、不思議な感覚にかられていたのだ。
彼は、ベッドから起き上がると、リビングの机に置いてある紙に目をやった。
そこには、
“朝食 バイキング
7時~8時半まで”
と書かれていた。
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