悪魔
「なっ…!
樺羅さんっ!何をしてるんですか…!!」
突然、後ろから少女の声が聞こえた。
彼は、目を見開き、バッと後ろを振り返った。
そこには、心配した顔の少女が立っていた。
「……お前っ…、隣の部屋にいろっていっただろっ…!!」
彼は、焦るように、少女の傍まで近寄っていった。
彼の言葉は、驚きの感情とともに、少し乱暴なものになっていた。
「だって…、樺羅さんの事が気にかかって……。。」
少女はシュンとした様に、うつむいた。
彼は、それを見て、小さなため息をつき、少女の頭の上に手をのせた。
「…ありがとう…。」
彼は、少女の耳元でお礼を囁いた。