悪魔
「……今日はもう寝るといい。この階の空き部屋なら、どれでも好きなように使ってくれて構わない。もし、その格好が寝づらい様であれば、勝手に好きな服を着ていいからな。俺は、急用を思いだしたから、ちょっと出掛けてくる。君は、ゆっくりと休むといい。じゃあな。」
「……ありがとう…。おやすみなさい。」
彼は、苦笑いしながら階段を下りていった。胸の中は、後悔でいっぱいだった。
あんな少女を、ここへ連れて来るんじゃなかった。
あの子を俺は、いつまでおいてやるのだろう。
彼は、先の事を考えてながら、頭を悩ませていた。
一階まで下りて行くと、彼は玄関の傍にかけてある傘を手にとり、ため息をついて外に出た。