のらねこ様、カレシ仕様
■□■□くろねこ■□■□
ヒタナのバイトがない日は基本、一緒に帰る。
大抵は厄介な番犬も一緒。
本日に至っては半径三メートルの距離にてド突き合いが勃発する。
普段なら相手すんのメンドーだから無視すっけど。
今回ばかりは俺も歯向かうねっ!
にゃろう。
食い物の恨みは怖ぇんだぞ!
ヒナタ、取りあげやがって。
ぜってぇ許さん!
ほっとかれた挙句にヒナタが他のヤローに触られて、不機嫌Max。
不貞腐れた勢いでちょっと強引にちゅーをネダってみた。
最初は本当にお礼程度のつもりだった。
いつものジャレツキ以上にヒナタは動揺してたケド。
逆上せあがってたのは多分俺の方。
キスなんて今まで大して気にも留めない行為だったのに。
ほんのり上気した肌も
甘い吐息を零す唇も
濡れた瞳も
ヒナタの全部がトクベツ。
ヒナタ大スキ・・・
撫でられて和むのも幸せだったから、今まではこれはこれでいいかぁ~なんつって、何気に納得してたけど、
やっぱそれ以上の贅沢ほしー。