のらねこ様、カレシ仕様

夕食を終えて、今日は番犬がいないので後片付けもヒナタ。

チッ・・・

番犬野郎。出掛けンなら、片付けの後にしろよなー。


皿破壊兵器と化す俺は端から手伝いを諦め
お気に入りのラグでネコとゴロゴロ。


まるで家事をやったコトなさそうな小型犬も手伝う気配を見せず、ソファーでヒナタの用意した紅茶を呑んでいた。



平和ボケしてるといえどもそこは犬・・・

ここにきて、ようやく何かを嗅ぎつけたようだ。




そして多分、


・・・・ヒナタはもう勘付いてる。





「・・・ねぇ、アイツ、どこ行ったの?」


不安そうに小型犬が尋ねた。


ヒナタは小さく泡の吐いた手を握った。





「・・・多分、石田拓斗のトコロ・・・」




「っ・・・・何で!!!」


どうして番犬がバカ男のトコロへ行ったのか。

どうしてヒナタは止めなかったのか。




色々なモノが混じった『何で』
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