のらねこ様、カレシ仕様
「い・・・今デスカ!?」
うん。
今デス。
「えと・・・ナデナデ?」
ええ~、いーやーだー。
撫でられんのも幸せだけど、今回のガンバリに見合わねぇーよー。
イタイのキライなのに我慢して、メンドーな喧嘩したしー。
それにヒナタが御褒美何でもイイっつったし!
記憶モーローとしてっけど、
それはバッチリ覚えってっし!
半ば恐喝のようなガン見に、ヒナタは赤い顔でぅぅ・・・と唸る。
カワイイけど許さんよ?
暫く無言の膠着状態。
ようやく腹を括ったようだ。
真っ赤な顔でこほんと空咳をして俺に視線を当てた。
マジメに真っすぐな顔で。
「クロちゃん・・・
薫を助けに行ってくれてアリガト。
・・・クロちゃんが帰ってきてくれて・・・・
アリガトウ。」
優しく温かな声で、そうっと近づいた唇が俺の唇に触れた。