のらねこ様、カレシ仕様
番犬は明らかにダイジョーブかよ?的な顔で俺を見下ろしてたケド、丁度通りがかった小型犬をガシッと捕獲した。
「ちょ・・・何なのこの腕ッ!馴れ馴れしいんデスケドッ!?」
腰に回された腕に真っ赤な顔で吠える小型犬。
ジタバタ暴れるのを番犬は易々制したままにやっと悪ガキみたいに笑った。
「ンだよ今更。俺とシたくせに?」
「ぬあ!!」
ぶっ倒れるんじゃないかというくらい赤くなった小型犬は、ガッシャンと手に持ってた空のグラスを番犬の顔面に押し付けた。
「デリカシーの欠片もない品性下劣男!!」
怒る小型犬に対し番犬はゲラゲラ笑って、
なんだかんだ言いながら二人が人ゴミへ紛れた。
ふーん。
アイツ等、纏まったンか。
ま、何となく前から雰囲気あったから驚かんけど・・・。
けど。
・・・ムショウに悔しい。
いや、小型犬が惜しいってんじゃなく・・・