のらねこ様、カレシ仕様

「中途半端が一番始末悪ぃ。頂点取るくらいの気概がねぇなら、オマエも日向も金輪際、こんなトコに近づくな。」



コンナトコ?



―――ガンッ



ヤツのスツールを思いっきり蹴り飛ばした。



「ヤメロ、ナオ!」

「おいっ、クロ・・・」



制止の声を無視して、立ちあがった男を睨む。




「アンタ、うぜぇ」


中途半端とか、イミわかんねー。

どこでなにしよーが勝手だろ。

この店だって気に入ったから来ンだよ。

イタイのキライだから喧嘩売られたらやり返すケド、喧嘩肯定するよーなグループに入る気にゃなれないんだよ。



守ンなきゃならないもんなら、自力で守る。

俺、強いし。



番犬だって同じだろ。




大体、フリョー的なモノ一切お断り、みたいなその断言、

何様だっつーの。



俺、フリョーになったつもりはねぇけど、多分、余所様からしたら間違いなくその部類だし。





俺からヒナタ取りあげるようなコト言ってみろ、




潰してやる。
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