のらねこ様、カレシ仕様
■□■□日向■□■□in 病院
■□■□日向side■□■□
「ヒナ・・・無茶し過ぎだ。」
救急に駆け込んで手当を受けた。
クロちゃんの拳が当たった肩は骨が砕かれていた。
それでも、振り切る前だったから運よくこの程度で済んだんだって。
「ゴメンねカオちゃん。心配させちゃったね。」
ベッドにぐてっと突っ伏したまま顔も上げない薫の頭をヨシヨシと撫でる。
薫は昔私に怪我させちゃった時に相当落ち込んだから、怪我には敏感なんだ。
自分でもかなり無謀なコトしたなって思うんだけど・・・
でもね。
あの瞬間、ダメだって思ったんだ。
クロちゃんに殴らせちゃ駄目って。
どうしてだろう
クロちゃんがいつものクロちゃんじゃないみたいに見えて。
私達を病院に運んでくれた烈さんは店の事が気になるって言って、帰って行った。
戻ってきたのはそれから一時間後。
クロちゃんを連れて。