のらねこ様、カレシ仕様

そろっと足を踏み出しかけた俺をフワリと何かが抑え付けた。

人を殴った腕ごと、後ろから抱きしめるヒナタ。


「ごめんね・・・クロちゃんが苦しい時は私が守ってあげるんだって思ってたのに、私がクロちゃんを苦しめちゃった。・・・サミシイ思いさせてゴメン、ね?」


背中に感じる暖かな体温に・・・泣きたくなった。



・・・ヒナタ、俺のコト怖くない?



・・・俺に触れてへーき?



ぎゅっと腕に力が籠る。


「怖くなんてないよ。クロちゃんは、怖い子じゃないもん。」




涙出てくる。

他でどうおもわれよーと、ヒナタがそう思ってくれんなら、それだけで十分だ。
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