のらねこ様、カレシ仕様
in 店
軽薄な雰囲気漂う夜の繁華街。
『ねー?俺を飼わない?』
と誰これ構わず声を掛けている檻の中の男のヒトを素通りして、階段を上がった。
「「「らっしゃいませーっ」」」
ドアを開けて歓迎の声にビックリ。
居並ぶオトコのヒト達も、客が男女二人の組み合わせにか、若さゆえにか、ちょっと戸惑い顔。
「・・・えーと・・・」
「あーえっと、俺等客じゃなくて・・・」
薫がそんな説明をしている間、私はフロアに視線を向け、無意識に顔を顰めていた。
OLさんなのかな、とてもキレイな女のお客さん達。
若い数人の男の人達がまるで執事のようにちやほやと持て囃してて。
・・・・・クロちゃんもあんなことしてるのかな。
ふん、だ。
クロちゃんのバカ。