のらねこ様、カレシ仕様
辿り着いたのは、繁華街でも屈指のクラブ。
キャバクラって安っぽい言い方は似合わない高級で上品な一流のホステスさんがいる飲み屋。
ああ・・・それでこの服装なんだ・・・
と、自分が高級な洋服に身を包んでいる有様を理解する。
「どうした。さぁ、行くよ。」
立ち尽くす私に気付いてオジサマが怪訝そうに振り返る。
「私・・・・・私っ、ムリです!お金なら何としてでも必ずはらいますからっ・・・!!!」
このオジサン、私がお金が払えないと思って、手っ取り早く労働で払えって言ってるんだ。
つまり私はこの店に売り払われるってコト!?
気分は借金のカタに、遊郭に売られた百姓の娘・・・・。
「ムリかどうかを決めるのは君じゃない。さぁ、来なさい。」
少し面白がるように、だけど存分に威圧的に言って、オジサンは私を店内に連れて行った。