のらねこ様、カレシ仕様
ヒトの気配に気づいてクロちゃんがのろっと起き上がる。
その拍子に上に乗っていたヤマダ君がゴロンと転がり落ちた。
このマヌケな光景もまたカワユシ♪
「ただいまークロちゃん。」
頭を撫でる私。
和むクロちゃん。
クロちゃんは一頻り大人しく撫でられた後、
スリスリと身体を擦り寄らせてくる。
クロちゃん、ホントにスキンシップ好き。
最初の頃はドキマギしてた私だけど・・・
慣れって怖いね。
最近ではクロちゃんが本物のネコにしか見えなくなりつつある・・・。
それにあんまり度が過ぎると―――
「離れろ。セクハラネコがっ!!」
次いでリビングに入ってきた薫が、ゲシッとその頭を叩いた。