のらねこ様、カレシ仕様
1 an argument
春の天気は不安定。
その日は朝からシトシトと鬱陶しい雨が降り続いていた。
・・・寒いし
・・・布団恋しいし
今までならこんな日は潔く家で惰眠をむさぼっていたが、マジメに学校行く。
つっても、もう昼だけど。
ヒナタの餌には間に合うし♪
校門の前に数人の男がいた。
柄悪そう。つか、悪いし。
「おい。黒川だな。」
無視して通り過ぎようとしたら呼びとめられた。
つか、コイツ等、朝から俺を待ってたんかよ
・・・なんつー忍耐力のあるヒマジンだ。
呆れて通り過ぎようとするのを男が慌てて呼びとめる。
「お、おいっ、待てっ、無視すんな!
俺達オマエのオンナ預かってんだよ!返してほしけりゃ――――」