のらねこ様、カレシ仕様
「クロちゃん・・・」
ネコと一緒に私の布団の上でクロちゃんが丸くなってスヤスヤと寝ていた。
・・・・って、重いのはコレだったのか・・・。
ずっと温かいモノに包まれていた感触が蘇って、不意に頬に熱が溜まった。
優しい温度。
弱ってる時に警戒心もなく縋れる存在。
・・・なんて思ったら、一層顔が熱くなった。
私が起きたのに気付いて、クロちゃんがむくっと起き上がった。
寝起きの胡乱な瞳が私を捉える。
見詰められて私の胸は妙にソワソワと暴れだした。
するっとクロちゃんの顔が近づく。
わわっ・・・!
私は驚いて反射的に首を竦めて目を瞑った。