のらねこ様、カレシ仕様
そのうちクロちゃんと薫が最後のエビフライの取り合いでゴロゴロ芝生を転がりだした。
「じゃれ合っちゃってかわいーなーも~。ホント仲良しなんだから。」
「・・・あれを見てそんなトボケタコト言うのはヒナくらいだから・・・」
京香ちゃんは呆れ顔で突っ込みつつ「で?」と身を乗り出してきた。
「アンタあのオンナはイイワケ?」
あのオンナってのは、こないだクロちゃんを待ち伏せてた女の子。
名前は朝霧万里ちゃん。
あれから朝夕問わずクロちゃんを追いかけ回すから直ぐに噂になった。
私は落ちそうになる視線をぐっと上げて笑顔を作った。
「別にー?何も問題ないよ♪」