のらねこ様、カレシ仕様
4 at home
う・・・
帰宅すると家の前で女子コーセーが高飛車に仁王立ちして待ち構えていた。
彼女の名前は朝霧万里ちゃん。
並んでいる私と薫を敏腕警察犬みたいにフンフンと嗅ぎまわりながら
万里ちゃんは眉間に深い皺を刻んだ。
「何で黒川、さんいないのよ。」
クロちゃん、今日は放課後に姿を現さなかった。
どうやらクロちゃん、勘が働いたみたいだね。
って、スゴイ獣染みてるけど・・・。
「ま、いいわ。待たせてもらうわよ。」
万里ちゃんはふんっと顎を聳やかして、家の中へズカズカと上がり込んだ。
あーあ・・・
これまでは体よく巻いてたみたいだけど、とうとう家まで知られちゃって。
・・・・クロちゃん暫くウチにも寄れないねぇ。