のらねこ様、カレシ仕様
「ね。食べよー。
自慢だけどカオちゃんホント料理上手だしっ、美味しいから♪」
私まで加わって強引に勧めると、万里ちゃんも
「ま、そこまで言うなら・・・」
とかブツブツ言いながらソファーに座りなおした。
私と薫の分もローテーブルに運び、楽しい夕食が始まった。
ん~っ、
やっぱカオちゃん料理サイコー。
万里ちゃん「ま、まあまあじゃない」なんて口ではツレナイこと言ってますけど、顔にチョーオイシイッ!て書いてマス。
もー素直じゃないんだから。
てか、これだけ表情に出ちゃってたら、ある意味スゴク素直?
そんな調子で意外に和気藹藹とした食事の最中。
どこからともなく不穏な視線を感じてふと目線を上げた。
・・・・・ぅ・・・!
リビングのドアの隙間からクロちゃんが恨みがましい顔で見てた。
不自然に固まった私に気付いて薫と万里ちゃんが顔を上げる。
「・・・あ・・・や、その・・・」
しどろもどろと口籠りつつ、チラリとドアに目をやると、
既にそこにはクロちゃんの姿はなかった。
・・・・絶対、拗ねた。
後で一杯ゴキゲン取ってあげよ・・・。