ヴァンパイアノ想イビト
第1章
プロローグ
『いつか…真梨子を迎えに行くから…。真梨子は俺のい……けだから。 』
『いやだっ!!真梨も連れてって!』
『じゃあな…真梨子…。』
『いやぁっ!……かないでっ!!』
血を吸う魔物は幼き少女に誓いをたてた。
『いつか必ず真梨子を迎えにいくから……待っててくれ。』
――バサバサッ……‥・
誓いをたてた魔物は大きな灰色の翼をはためかせ、どす黒い空へと旅立っていった。
『ぜったい…絶対迎えに来てね………うちゃん。』
そう一人であの人が旅立っていった空に向かって呟いていた。