7つ上の翔太先生。2
暫くすると、その喧嘩はいつの間にか終っていて。

私は少しほっとした気持ちだった。


だけど、あの諒くんが手を握った感触がまだ残っている。


諒くんは私が先生を好きなことを知っている。


なんであんなことをしたの?


私が手を握られたいのは先生だけなのに…





――アナタジャナイノ――



ぐるぐる頭の中が諒くんでいっぱいになった。


「大丈夫か?」


と横から小山が話しかけてくる。


「…う、うん。」







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