誓いの言葉・社会人編
◆瞳Side


パチン!


痛ーいっ!!
洗濯物を干しているとき
いきなり洗濯挟みが割れてしまった


弾みで挟めてしまった指から血が出て人差し指をくわえていると


近くにいた加奈が心配して絆創膏を持ってきてくれた


「ありがとう」



「瞳、試験勉強進んでる?
私さ〜なんか集中できなくて…」



「わかる!その気持ち
もー難しすぎるよ……
普段聞き慣れない用語が多くて覚えられないよね」



「この前彼に会ったばかりなのに、気になってばかりで……なんか……不安なんだ」



「…………加奈」


私も同じ気持ちだった

帰りの列車ではずっと不安を抱えていた

あの駅で聞いた告白や彼女の真剣な眼差しは私を不安にさせる

省吾さんの気持ちを疑っている訳ではないけれど、ただ不安だった
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