誓いの言葉・社会人編
「…………なんでお前病室に出入りしてる訳?」



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「…………………」


「おいっ!答えろよ」


横をむいたまま視線すら合わせない北嶋に腹が立ちつい声が大きくなった


するとチラッと俺を見てまた視線をそらしながら


「なんで……なんでお見舞いに行っちゃダメなんですか?」


「省吾は今人に会いたくないって言ってるのは知ってるよな?
それに彼女だっているんだ
省吾に望まれて傍にいるならまだしも、記憶が曖昧なのを良い事にお前が出入りするのはおかしいだろ?
遠慮しろよ」


「………………」


「何か言えよ」


「随分ハッキリ言うね。
でも、私彼が好きだし諦めきれない

お見舞いくらい良いじゃない」


目に薄く涙を溜めながら必死で訴える北嶋に弱冠怯みながら、あえて俺は言った



「好きなら相手の事思いやる事できないのか?
お前がやっている事は、自分の気持ちを押し付けているだけだ」


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