誓いの言葉・社会人編
省吾に連絡する前に入校準備を整えないと……


私は入校中の着替えを買いに久しぶりに駅前の繁華街に出掛ける事にした


平日の昼間と言う事もあり、店は比較的空いていて
久しぶりにのんびり歩く事ができた


ふと目に留まった雑貨屋の前で小物を見ていると
可愛らしいボディソープや輸入化粧品を見つけ
気持ちが少し明るくなった


普段化粧を余りしない私も、この前先輩に化粧をして日焼け対策しないと後から困るよ



と、言われていた事を思い出し基礎化粧品を物色していたら



「さ〜くま」


突然声をかけられ驚いて振り向くとそこには普段着の田崎さんが立っていた


ガサツな私が女の子らしいお店に居るのを見られ思わず恥ずかしくなって挨拶もそこそこに


「ビックリしました。」


早くこの場を去りたい私がそんな風に答えると


すかさず私の手元に視線を落としニンマリした表情を浮かべ


「ちょっと顔かせや。早く金払ってこい」


そう言ってサッサと近くのベンチに向かって歩き出した
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